はじめにシンドロームの話
ドーダは後から登場する
ドーダ・シンドロームなんて聞いたことがねーや。
とくるとおもったよ。
ジジイだってこんなコトバを使うのははじめてだ。
シンドロームは聞いたことがあるよな。
「症候群」とも言うんだ。
コンサイスカタカナ語辞典
《原義は医学用語で同時に発生した一連の症状を統括的に表す名称、
今日では「・・・への傾向」、「・・・的傾向」という意味で用いられる》
岩波国語辞典
《はっきりした原因は不明だが、いつも必ず幾つかの病状が伴ってあらわれる時、
病名に準じて使う医学用語》
ほら、「エコノミークラス症候群」ってのがあったろう。
エコノミークラスなんて乗ったことがないから知らね―だと
それをいうなら飛行機にはとんと乗ったことがないんでわかりませんだろうが。
飛行機の座席に長い時間、同じ姿勢で座り続けると「深部静脈血栓症」
つまり体の深いところにある静脈に血液の固まりができて血流に乗って
脳や肺・心臓などに損傷を与える場合があるんだとよ。
「メタボリック症候群」といのは「内臓脂肪症候群」だ。
なんとなくわかるだろう。
「ああ、これはおれのこと」だと。
今年4月から健康診断で生活習慣病の検診を受けなければならないんだ、家族も含めてな。
受けたうち半数は指摘を受けて、今後の生活慣習をどう改めるか、
どう改めたら良いのか指導を受けるんだ。それに基づいてフォローされる。
高カロリー・高脂肪の食事をとって、運動をロクスッポしないとこうなるんだ。
まったくいいとこなしだよこいつは。
腹が太くなったからって「太っ腹」になったわけではないからな。
「腹に一物、手に荷物」などと怪しまれるだけ。
今、ウメジジイは
「ダンピング・シンドローム」に悩ませられてる。
ダンピングといっても「不当(ふとう)廉売(れんばい)」のことではないぞ。
そうは安売りはできないぞ。
思えば去年はいろいろあったな。
なかでも一番の出来事は「癌」の再発である。
「再発」というからには「初発」があった。
20年前胃癌の手術を受け胃を3分の2切り取った。
その残った胃に5センチ以上の癌ができていたのだ。
でかい!さすがにでかい!
だれが見たって手遅れである。
だれが聞いたってておくれである。
二十年ぶりの「癌の宣告」に「わかってますよ、はじめてじゃないんだから」という気力もなく
「まあ、親父の歳(とし)は超えたんだし」などと、だからどうなんだ、といわれるようなことを
口走っていたけれど、さすが国際病院である、追い討ちをかけるように親切に励ましてくれた。
「この病院にはホスピスがあります。大丈夫です頑張りましょう。」
あきらめないで、とは言われなかった。
ご承知のこととは思うけど念のためホスピスとは・・・
スーパー大辞林
《死期の近い患者に対して、身体的苦痛や死への恐怖をやわらげるための医療的・精神的・社会的援助を行う施設》である。
「安心して天国にいける」ということだろう。
手術ができるかどうかというところまでいくのに様々な検査が綿密に行われた。
結果的には胃の「全摘出手術」を受けた。
前回3分の2摘出してあるから今回は「3分の1摘出手術」というべきか。
どうせ駄目なら駄目らしく開き直ってバストイレ付の25日。
天国には召されずに無事中小企業経営の地獄の修羅場に帰ってきた。
ああ、シンド。
ええと、何の話しだったけ?
ああ、シンドロームの話しだ。
ダンピング・シンドロームは
ダンプカーの方のダンピングである。
小さな親切大きなお世話だけど英国にはダンプカーってえのはないからね。
英国にあるのはダンプトラックだ。
積み荷を、勢いよく一気に降ろすほうである。
胃は消化器官で食物を一時的にたくわえて胃液でおもにタンパク質を分解して少しずつ十二指腸に送る。
ところがそこに胃がない、胃ないないのバーである。
口で噛んだ食べ物はいきなり腸だ。
腸はびっくり仰天、まさに驚いて天を仰ぐ、まさに土砂降り土砂崩れ。
そこで起こるのが大変だ。
「腹は張る 吐き気や嘔吐(おうと) 腹痛む 顔は紅潮 汗かき・動悸(どうき)」
忙しい時に三十一文字にまとめることはねえんだよな。
そうだよ「シンドローム」のあれこれだよな。
そして前に出ているように【今日では「・・・への傾向」、「・・・的傾向」という意味で用いられる。】のであるから、なんでもシンドロームになってしまう。
いくつかわかるようなわからないようなのを挙げてみるか。
「オーバートレイニング症候群、(以下症候群省略)片づけられない・空(から)の巣・頸肩腕・権勢・挫滅・シックハウス・睡眠時無呼吸・閉じこめ・パリ・バンビ・ペットボトル・むずむず脚・燃え尽き・揺さぶられっ子・サンドイッチ・サザエさん・湾岸戦争・戦争熱・ニワトリ・王子様・使い過ぎ・などなどエトセトラエトセテラ等々・・・・」
ウメジジイの作ったのもはいってるけどわかりゃしないさ。
ところで
「アルファシンドローム」というのをご紹介しよう。
イタリヤのアルファロメオという車に紅葉マークをつけて乗り得意げに・だけど・なんでも無いげに走っている老人の・・・・
ちがう・ちがう
アルファというのはギリシャ語アルファベットの第一字。
で最初のとかトップのという意味がある。
反対のオメガは最後のもの究極のものという意味だと時計屋さんはいう。
動物の群れではリーダーをα(アルファ)とよぶんだ。
飼い主が正しいしつけをしなかったために、ペットである犬が、ペットである犬めが飼い主に服従しないで、まるで「俺さまがリーダーである」かのように態度をとることをいう状態のことだ。
権勢症候群ともいうんだ。権力と勢力だ。
「権勢をふるう」「権勢をほしいままにする」
これは犬が悪いんだという人は一匹も、いや一人もいないと思うよ。
あまやかして犬のしたい放題にさせたのが原因だからな。
だけどこうなってしまうと直すのが大変だそうだ。
ここは大事なとこだよ。
ペットの世界では良くある話しだから飼ってる人は十分気をつけてるんだけど
ついあまやかしちゃうんだな。
いま書いてるのは動物の世界の話だからね。
人間の世界とは関係ないからね。
・・・・・・・・・・・
国の主人公は国民だからねなんて、いきなり関係の無い話になってもなにかとなんだから、なにがなにしてなんとやらと語るに落ちないうちにどーだい一杯いかないか。
「ちりとてちん」なんて長崎の珍味を肴にしてさ、どーだ。
どーだといえばさあどーだ。
さあてーへんだ大変だ「ドーダシンドローム」のドーダの話は後からするって言ってそのままだよ。
そもそも「ドーダ」の学問的探求は、おそれおおくもドーダ学派の祖であり西荻学派といわれている東海林さだお氏の著書
「もっとコロッケな日本語を」文芸春秋刊
から発祥し千の風になって日本中を吹きまくったから諸君よーくご承知のことと、えっ、ご存じない?
なんてスーダラな話しだもう。
こういう高尚な本もたまには読んだほうがいいぜ。
井上ひさしさんは「むづかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに書く」と書いているがまさにさだおさんの文章はこのとうりである。
まじめの頭に「ふ」がつけばではあるが。
それを受けて東京大学大学院人文科学研究科博士・明治大学教授・共立女子大学教授・フランス文学者 鹿島 茂氏著
「ドーダの近代史」朝日新聞社刊・へと発展するのである・・・・・・・・・・・
なに!もう紙面がいっぱいだ?
つまらないのを削ってこっちへまわせばいいだろう。
なにつまらないのはお前の原稿だ、つまらねーことをいうんじゃないよ。
じゃあこうしよう次号にしようや、いつ出るかわからねえけどよ。
2008年3月27日発行 From Tsukiji56号掲載
ドーダは後から登場する
ドーダ・シンドロームなんて聞いたことがねーや。
とくるとおもったよ。
ジジイだってこんなコトバを使うのははじめてだ。
シンドロームは聞いたことがあるよな。
「症候群」とも言うんだ。
コンサイスカタカナ語辞典
《原義は医学用語で同時に発生した一連の症状を統括的に表す名称、
今日では「・・・への傾向」、「・・・的傾向」という意味で用いられる》
岩波国語辞典
《はっきりした原因は不明だが、いつも必ず幾つかの病状が伴ってあらわれる時、
病名に準じて使う医学用語》
ほら、「エコノミークラス症候群」ってのがあったろう。
エコノミークラスなんて乗ったことがないから知らね―だと
それをいうなら飛行機にはとんと乗ったことがないんでわかりませんだろうが。
飛行機の座席に長い時間、同じ姿勢で座り続けると「深部静脈血栓症」
つまり体の深いところにある静脈に血液の固まりができて血流に乗って
脳や肺・心臓などに損傷を与える場合があるんだとよ。
「メタボリック症候群」といのは「内臓脂肪症候群」だ。
なんとなくわかるだろう。
「ああ、これはおれのこと」だと。
今年4月から健康診断で生活習慣病の検診を受けなければならないんだ、家族も含めてな。
受けたうち半数は指摘を受けて、今後の生活慣習をどう改めるか、
どう改めたら良いのか指導を受けるんだ。それに基づいてフォローされる。
高カロリー・高脂肪の食事をとって、運動をロクスッポしないとこうなるんだ。
まったくいいとこなしだよこいつは。
腹が太くなったからって「太っ腹」になったわけではないからな。
「腹に一物、手に荷物」などと怪しまれるだけ。
今、ウメジジイは
「ダンピング・シンドローム」に悩ませられてる。
ダンピングといっても「不当(ふとう)廉売(れんばい)」のことではないぞ。
そうは安売りはできないぞ。
思えば去年はいろいろあったな。
なかでも一番の出来事は「癌」の再発である。
「再発」というからには「初発」があった。
20年前胃癌の手術を受け胃を3分の2切り取った。
その残った胃に5センチ以上の癌ができていたのだ。
でかい!さすがにでかい!
だれが見たって手遅れである。
だれが聞いたってておくれである。
二十年ぶりの「癌の宣告」に「わかってますよ、はじめてじゃないんだから」という気力もなく
「まあ、親父の歳(とし)は超えたんだし」などと、だからどうなんだ、といわれるようなことを
口走っていたけれど、さすが国際病院である、追い討ちをかけるように親切に励ましてくれた。
「この病院にはホスピスがあります。大丈夫です頑張りましょう。」
あきらめないで、とは言われなかった。
ご承知のこととは思うけど念のためホスピスとは・・・
スーパー大辞林
《死期の近い患者に対して、身体的苦痛や死への恐怖をやわらげるための医療的・精神的・社会的援助を行う施設》である。
「安心して天国にいける」ということだろう。
手術ができるかどうかというところまでいくのに様々な検査が綿密に行われた。
結果的には胃の「全摘出手術」を受けた。
前回3分の2摘出してあるから今回は「3分の1摘出手術」というべきか。
どうせ駄目なら駄目らしく開き直ってバストイレ付の25日。
天国には召されずに無事中小企業経営の地獄の修羅場に帰ってきた。
ああ、シンド。
ええと、何の話しだったけ?
ああ、シンドロームの話しだ。
ダンピング・シンドロームは
ダンプカーの方のダンピングである。
小さな親切大きなお世話だけど英国にはダンプカーってえのはないからね。
英国にあるのはダンプトラックだ。
積み荷を、勢いよく一気に降ろすほうである。
胃は消化器官で食物を一時的にたくわえて胃液でおもにタンパク質を分解して少しずつ十二指腸に送る。
ところがそこに胃がない、胃ないないのバーである。
口で噛んだ食べ物はいきなり腸だ。
腸はびっくり仰天、まさに驚いて天を仰ぐ、まさに土砂降り土砂崩れ。
そこで起こるのが大変だ。
「腹は張る 吐き気や嘔吐(おうと) 腹痛む 顔は紅潮 汗かき・動悸(どうき)」
忙しい時に三十一文字にまとめることはねえんだよな。
そうだよ「シンドローム」のあれこれだよな。
そして前に出ているように【今日では「・・・への傾向」、「・・・的傾向」という意味で用いられる。】のであるから、なんでもシンドロームになってしまう。
いくつかわかるようなわからないようなのを挙げてみるか。
「オーバートレイニング症候群、(以下症候群省略)片づけられない・空(から)の巣・頸肩腕・権勢・挫滅・シックハウス・睡眠時無呼吸・閉じこめ・パリ・バンビ・ペットボトル・むずむず脚・燃え尽き・揺さぶられっ子・サンドイッチ・サザエさん・湾岸戦争・戦争熱・ニワトリ・王子様・使い過ぎ・などなどエトセトラエトセテラ等々・・・・」
ウメジジイの作ったのもはいってるけどわかりゃしないさ。
ところで
「アルファシンドローム」というのをご紹介しよう。
イタリヤのアルファロメオという車に紅葉マークをつけて乗り得意げに・だけど・なんでも無いげに走っている老人の・・・・
ちがう・ちがう
アルファというのはギリシャ語アルファベットの第一字。
で最初のとかトップのという意味がある。
反対のオメガは最後のもの究極のものという意味だと時計屋さんはいう。
動物の群れではリーダーをα(アルファ)とよぶんだ。
飼い主が正しいしつけをしなかったために、ペットである犬が、ペットである犬めが飼い主に服従しないで、まるで「俺さまがリーダーである」かのように態度をとることをいう状態のことだ。
権勢症候群ともいうんだ。権力と勢力だ。
「権勢をふるう」「権勢をほしいままにする」
これは犬が悪いんだという人は一匹も、いや一人もいないと思うよ。
あまやかして犬のしたい放題にさせたのが原因だからな。
だけどこうなってしまうと直すのが大変だそうだ。
ここは大事なとこだよ。
ペットの世界では良くある話しだから飼ってる人は十分気をつけてるんだけど
ついあまやかしちゃうんだな。
いま書いてるのは動物の世界の話だからね。
人間の世界とは関係ないからね。
・・・・・・・・・・・
国の主人公は国民だからねなんて、いきなり関係の無い話になってもなにかとなんだから、なにがなにしてなんとやらと語るに落ちないうちにどーだい一杯いかないか。
「ちりとてちん」なんて長崎の珍味を肴にしてさ、どーだ。
どーだといえばさあどーだ。
さあてーへんだ大変だ「ドーダシンドローム」のドーダの話は後からするって言ってそのままだよ。
そもそも「ドーダ」の学問的探求は、おそれおおくもドーダ学派の祖であり西荻学派といわれている東海林さだお氏の著書
「もっとコロッケな日本語を」文芸春秋刊
から発祥し千の風になって日本中を吹きまくったから諸君よーくご承知のことと、えっ、ご存じない?
なんてスーダラな話しだもう。
こういう高尚な本もたまには読んだほうがいいぜ。
井上ひさしさんは「むづかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに書く」と書いているがまさにさだおさんの文章はこのとうりである。
まじめの頭に「ふ」がつけばではあるが。
それを受けて東京大学大学院人文科学研究科博士・明治大学教授・共立女子大学教授・フランス文学者 鹿島 茂氏著
「ドーダの近代史」朝日新聞社刊・へと発展するのである・・・・・・・・・・・
なに!もう紙面がいっぱいだ?
つまらないのを削ってこっちへまわせばいいだろう。
なにつまらないのはお前の原稿だ、つまらねーことをいうんじゃないよ。
じゃあこうしよう次号にしようや、いつ出るかわからねえけどよ。
2008年3月27日発行 From Tsukiji56号掲載